企業会計の種類と目的
企業会計とは、企業の経済活動を一定のルールに基づいて記録・測定し、この結果から得られた情報をステークホルダー(利害関係者)に伝達(報告)することを目的とする一連の手続きをいいます。
企業会計は企業外部の利害関係者への情報提供を目的とした財務会計と企業内部の利害関係者への情報提供を目的とした管理会計とに分類できます。
その重要度合いは、財務会計2に対して管理会計は8とも言われています。
1 財務会計(外部報告会計)
財務会計とは、外部の利害関係者(株主・債権者等)に対し、企業の経営成績及び財政状態に関する情報を提供することを目的とした会計です。
※情報の提供は財務諸表(主に損益計算書と貸借対照表)を通して行われます。
(1)制度会計
財務会計において、会社法・金融商品取引法・税法の枠組みのなかで行われるものを制度会計といいます。
※財務会計のほとんどは制度会計です。
1)会社法(会社法会計)
企業のうち会社、主として株式会社について適用。出資者である株主や、債権者の保護を目的としています。
2)金融商品取引法(金融商品取引法会計)
主として上場企業(上場株式会社)について適用。投資家の保護を目的としています。
3)税務(税務会計)
課税の公平を基本理念とする税法(法人税法、所得税法など)にもとづき、課税所得の算出のために行われます。
広く企業全般に適応されます。
(2)情報会計
法律の規制を受けることなく、必要に応じて情報を提供する会計を情報会計いいます。
具体的には、物価変動会計や金融機関への提出資料など
2 管理会計(内部報告会計)
管理会計とは、内部の利害関係者(経営者・管理者等)に対し、経営管理(業績評価)・意思決定等に役立つ情報を提供することを目的としています。